2020-01-01から1年間の記事一覧

出会った瞬間から友だち。

友人と息子のジョージくんと二子玉川の公園で遊んでると、名前の知らない男の子がいそいそとこちらに向かってやってきた。その男の子は自分の名を名乗ることもなく、「ほら、いっぱいいるよ」と手のひらにのっけたダンゴムシをどうだと言わんばかりにわれわ…

雨の日のほうが晴れることもある。

外にいるときは雨が嫌いだけど、家にいるときは雨のほうが好きです。 小窓の向こうでしとしと降りだす雨。隣の家の瓦屋根に落ちる雨粒を時折見やったり、その時に生じる雨音を聞きながら、本を読んだり、作業をするのが好きです。 なぜだかわからないけど、…

ゴミ屋敷の車。

鉄板の上でじゅうじゅう焼かれているお好み焼きの気持ちが今ならわかるくらい、外が暑い。息を吸うと喉が焼けてしまうのではないかと心配になるほど、灼熱の太陽の光が僕の全身をめがけて降り注いでくる。 国道の横断歩道の信号が青になって渡ろうとしたら、…

ペウカミ

履くだけで気分が上がってしまう靴ってありますよね。僕にとってそれはカンペールの定番モデルのペウカミで履いているだけでちょっと気分が高揚してしまう。念願だった靴をようやく手に入れた高揚感もあると思うが、履いてみると、想像以上に歩きやすく、「…

静かに蚊が刺してきた。

痒い。足のあちこちがムズムズする。無意識のうちに手が両足に伸びてボリボリ掻いている。 そのとき僕は、突き刺さる陽射しに耐えながら、緑が多い公園のベンチで友人の息子が遊具でキャッキャと遊んでいる姿を「平和だなあ」と眺めていた。友人の子どもを筆…

帰り道のストロング

仕事を終えたあと現金をおろしに外にでかけると(ただいま絶賛在宅勤務中なのです)、ストロング系缶チューハイを飲みながら帰宅しているサラリーマンの男性を見かけた。白のYシャツに紺のスラックス、ビジネスリュックを背負っていたから、十中八九、仕事…

夏の始まりを予感させる朝。

まだくっきりと目が覚めていない中、オードリーのオールナイトニッポンを聴きながら、冷蔵庫から小松菜、ブロッコリー、玉ねぎを取り出し、台所でそれぞれの食材を小さくカットする。一週間分の夜ごはんの材料をジップロックにパッキングしてひと息つく間も…

ロックな人とは。

セブンイレブンでアイスを物色していると店内に入ってきた一人の男に目を奪われた。黒の革ジャンに革パンツスタイルで、ウォレットチェーンをぶら下げ、靴はおきまりのようにブラックブーツを履いている。絵に描いたようなロックシンガーの格好をした人だ。…

知らない道。

考えごとをしながら歩いていたら知らない道に迷い込んでしまった。近所のはずなのに見たことのない場所だ。はて、いったいどこで道を間違えたのだろう。 さて、グーグルマップを立ち上げるかどうか。グーグルマップさんに尋ねれば、こうして道に迷っても現在…

おいらはカエル。

ゲコゲコ。おいらはアズマヒキガエル。名前はない。ニンゲンたちはカエルって呼ぶ。おお、またおいらの魅力に釣られてニンゲンがやってきた。 この小さな立方体の空間に連れてこられてから二年ほど経っている。多摩川のほとりの茂みで遊んでいたら、ニンゲン…

雨の日の買い物

雨が「よっしゃ、そろそろ本気出していくよー!」という風に腕まくりする勢いで降り出した。窓の外からおびただしい数の雨音がザーザーと聞こえてくる。およよ、これはもしかしたらお出かけ日和かもしれない、と部屋着から外用のシャツにサクッと着替えた。 …

映画三昧

5月は28本の映画を見た。テレワークだったことで通勤がなくなり、終業するやいなや服を脱いで風呂に入って、ごはんを作って映画鑑賞の生活を送っていた。平日も休日も関係なく、ほぼ毎夜の習慣のように。 メジャーな作品からマイナーな作品、ファンタジーか…

梅酒を買う。

梅雨入りの今日、梅酒を買った。 「ザ・チョーヤ」という梅酒。 お酒はほんとうに久々だ。 いちばん最後に飲んだ酒を思い出せない。 いったいいつのことだろう。 記憶をまさぐっても出てこない。 遠い遠い日のことなんだ、きっと。 今日、梅酒を買ったのは、…