梅酒を買う。

梅雨入りの今日、梅酒を買った。

「ザ・チョーヤ」という梅酒。

 

お酒はほんとうに久々だ。

いちばん最後に飲んだ酒を思い出せない。

いったいいつのことだろう。

記憶をまさぐっても出てこない。

遠い遠い日のことなんだ、きっと。

 

今日、梅酒を買ったのは、

別に梅雨に入ったからではなく、

なにか酔いたい気分になったからでもなく、

なんとなく、である。

そういうときってありますよね。

なんとなく、夜にお酒を飲みたいなあと思って、

比較的好みだった梅酒を買った。

 

スーパーで品定めをしているとき、

砂糖や糖類の入っていない梅酒を探したら、

自然と「ザ・チョーヤ」に絞られた。

 

夜。ご飯を食べ終えて、本を手に取った。

BGMは夕方ごろから降り続いている外の雨音にした。

音楽はお休み。そして、グラスに梅酒を入れた。

氷はなし。ストレートで飲む。

 

胸にグアッときた。久々の酒に体が驚いたのかもしれない。

上半身が一気に熱く火照っているのを感じる。

血液が猛スピードで体中を回り始めている気がする。

 

グラスにはまだ3/4以上残っていたが、

名残惜しむこともなく、キッチンのシンクに流し捨てた。